ABOUT BUNKOUDOU

文港堂印刷は、正確には戦前から蛎殻町で印刷業を営んできました。東京大空襲により疎開を余儀なくされ、戻ってきたときには元の土地は没収されていました。とはいえその当時の地価は0に等しく、少し移動した場所に小さな土地を買い1950年頃には本格的に印刷操業を行うようになりました。

当時は無数の小さな印刷屋が存在し、それに付随する活字屋、写植屋も沢山いました。馬喰町の問屋街と日本橋の老舗デパートがあり縫製業関連の内職もさかんに行われていました。時代の流れとともに日本橋界隈は劇的に変貌を遂げ、小さな印刷屋も縫製屋もどんどん無くなり、現在では数えるほどしか存在しません。

その中で、今日でも蛎殻町で存続できている文港堂印刷は、中小零細企業様のニーズに合った細かな一般商業印刷物のお仕事を頂いて成立しています。印刷物は、下手すれば大掛かりな費用になりがちです。クオリティーをあまり落とさず経済的に印刷物を用意したい、人と人での直接のやりとりをしたい、というお客様に支えられて文港堂は令和を迎えることができました。これからも引き続き、お客様のニーズに寄り添い頑張ってまいります。